このブログでは来るべきweb3の時代に備えて、45歳会社員が今から出来ること、今から取り組んでおいたほうがよいこと、などを個人的な主観たっぷり混ぜながら日々記事を書いている。
自分もまだまだweb3のことは知らないことばかりであるが、近い将来に到来するであろうweb3時代への変化に適応していくために、このブログで一緒に知識を蓄えていければと思う。
2022年は「web3」という言葉がだいぶ世の中に浸透してきた年であったように思うが、このweb3というものが何なのかしっかりとした定義がまだまだされてないというのが2023年1月時点での現状だ。
まずは「web3」とはどんなものなのか?
それを理解していく上で、経済産業省で議論されている2022年12月に提示された資料がいろいろとわかりやすい内容だったので、紹介していきたいと思う。
勝手な解釈も交えて記載していく部分もあり、間違った解釈などもあるかもしれないが、気にせず書いていこうと思う。
経産省のわかりやすいweb3資料
経済産業省のサイトからも閲覧することのできるweb3に関する資料はこちら
web2.0における懸念
Web3.0というコンセプトが台頭
web2.0で大きな幅を利かせていたGAFAMなどの巨大IT企業が作り上げた中央集権的な世界観から、今後は「情報管理を自律分散的に処理する世界観」に変化していくという流れが来ているということである。
これまでGAFAMのサービスを日常的に使ってきた45歳会社員にとっては、この部分がなかなか理解しにくい部分であろう。
「情報管理を自律分散的に処理する」という部分は、「ブロックチェーンを基盤としたネットワークで処理する」という風にも置き換えられる。
また3つめの文章では以下のようにも記載されている。
前半部分を少しだけ嚙み砕いてみると「ブロックチェーンというネットワーク上で「トークン」と呼ばれる “価値交換媒体” を使って経済活動を行うWeb3.0ビジネスが発展してきている」という意味であるかと思う。
ここでは「ブロックチェーン」という言葉とともに、新たに「トークン」という言葉が出てきた。
なんのこっちゃわからん!という方も多いかと思うが、この2つのキーワードはweb3を理解する上で避けて通れないところなので、この資料内にて解説されているページを引用しながら、web3初心者向けに嚙み砕いて解説していくようにする。
ブロックチェーンを嚙み砕いて解説
まず「ブロックチェーン」の概念的なところを理解しないと、この先に進めなくなるので、この資料から理解した内容をもう少し嚙み砕いて解説していことにする。
こちらが資料の3ページに記載されている「ブロックチェーン技術について」の参考スライド。
「ブロックチェーン」のことを嚙み砕いて簡単に言語化し、オリジナリティを持たせて説明できるかというとやや自信がないが、自分なりの理解・解釈をまず書いていこうと思う。
ブロックチェーンはどこにある?
まずブロックチェーンはどこにあるかというと、インターネット上にある。
物理的なブロックとチェーンがどこかにあるという訳ではない。
そして、ブロックチェーンはいくつあるのかというと、たくさんある。
インターネット上に、いろんな用途向けに「ブロックチェーン」というものが作られている。
いろんな用途向けにと書いたが、
として考えるのがシンプルで良さそうだ。
「取引」というからには、「価値のある何かと何かを交換する」ということを行うための仕組みである。
取引をするための「仕組み」と書くと少しイメージつかないかもしれないので、もう少し丁寧に書いてみると、
と書いたほうがよいかもしれない。
つまり、ブロックチェーンという技術を使ってその市場が運用されているということだ。
ブロックチェーンで何を取引きする?
そして、この市場で扱うことができる「価値のある何か」とは何かというと、すでにもう書いてしまっているが「デジタルの資産」である。
「デジタルの資産」とは何かというと、ビットコインに代表される「暗号資産(仮想通貨)」や、デジタルコンテンツに価値を紐づけた「NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン) 」などが代表的にそれに該当するが、これ以外にもまだ様々なタイプのデジタル資産がある。
・暗号資産(仮想通貨)
・NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン) など
ここでNFTのところに「トークン」という言葉が出てきたが、こちらの解説は後にまわそう。
そして、それぞれのデジタル資産毎にブロックチェーンを使った市場がある。
例えば、暗号資産のビットコインはビットコインを取引きできるブロックチェーンがあるし、同じく暗号資産のイーサリアムにも専用に取引するブロックチェーンがある。NFTにもそれ向けにブロックチェーンがある。
この章の冒頭に、「ブロックチェーンはいろんな用途向けにたくさんある」と記載したのは、このようにデジタル資産の種別毎にブロックチェーンを使って取引する市場があるということだ。
ここまでを一旦整理をすると、
・デジタル資産の種別毎に、ブロックチェーンを使って取引する市場がある
ということになる。
このブログでも暗号資産に関する記事を沢山書いているが、ビットコインなどの暗号資産は全て「ブロックチェーン」上でやり取りされるということである。
物理的なモノの市場というものは、魚市場、野菜市場などこれまでにも沢山の市場があった。
だが、ブロックチェーンという技術が出てくる前までは、安全に取引きできる「デジタル資産」の市場はなかったといえる。
そして、
今からでも暗号資産を始めておくべき理由がわかる 暗号資産のメリット/リスクがわかる そもそも暗号資産/ビットコインとは何かがわかる 暗号資産の具体的な始め方がわかる 暗号資産に関する税金の取り扱いがわかる[…]
ブロックチェーンはなぜ安全なのか?
ここでもう一度先ほど掲載したスライドを掲載する。
ブロックチェーンはデジタル資産を安全に取引するための基盤技術であるとしてここまで説明してきたが、ブロックチェーンとはどんな仕組みになっているのだろうか?
ブロックチェーンは分散型台帳システム
上のスライドの左下にある構成の概念図を見てもらえるとわかると思うが、これまでのWeb2.0は「中央集権的」なネットワーク構成であった。
YouTubeやTwitterなどのWeb2.0に代表されるサービスは、GoogleやTwitter社が所持するサーバに全ての情報が集約され、運営者が一元的に管理を行うという構成であった。
対してブロックチェーンでは、中央集権的な管理ではなく「分散管理型」のネットワーク構成である。
中央で集約するサーバや管理者がおらず、ネットワークを構成する全てのコンピュータみんなで管理を行う構成となる。
データは中央にまとめて保存されているのではなく、ネットワークに散らばる全てのコンピュータにデータが保存されている。
つまり、ブロックチェーンに繋がる全てのコンピュータが同じデータを持っているということになり、複数のコンピュータで分散してデータを管理することで、不正な改ざんやシステムダウン、データの紛失を防ぐことができる。
この仕組みは「分散型台帳システム」と呼ばれる。
データの改ざんが極めて困難な仕組み
スライドにも記載されているとおり、データの改ざんが出来ない仕組みで取引が行われている。
一つ一つの取引履歴(ブロック)が1本の鎖のようにつながる形で情報を記録する技術。過去の特定のブロックを改ざんするには、それ以降に発生した全ての取引について改ざんが必要であり、 改ざんが極めて困難であるため、安全性が高いとされる
技術的に詳しい内容はここでは割愛するが、ブロックチェーンでは「ハッシュ」や「電子署名」といった暗号技術を用いることで、データの改ざんを容易に検出できる仕組みがある。
悪意のある者が、ブロックチェーン上の特定の取引(ブロック)を改ざんするには、それ以降に発生した全ての取引についても改ざんをしなければならない。
また分散型台帳のシステムであるため、ブロックチェーンに繋がる全てのコンピュータにて「取引履歴のコピー」を持っていることから、改ざんするにはこれらすべてのコンピュータの「取引履歴のコピー」を改ざんする必要もあり、そんな途方に暮れる作業はやってられない。
更に「取引履歴のコピー」は誰も削除することができない。一度記録された取引の記録は消えず、証拠として残り続けることになる。
そしてこの「取引履歴のコピー」は、ブロックチェーンに繋がる全てのコンピュータが自律して取引履歴をコピーし続ける仕組みになっている。
要は中央で管理者がいなくても、誰かに指示をされなくても、各コンピュータが自律的に(勝手に)取引履歴のコピーという作業をし続ける仕組みになっている。
これもブロックチェーンの大きな特徴の1つとなっており、「自律分散システム」と呼ばれる。
ブロックチェーンの特徴まとめ
ここまでブロックチェーンについて、ざっと文字で解説してきたが大枠は理解してもらえただろうか?
このブログで暗号資産に早くから触れておいたほうがよいと推奨しているのも、ブロックチェーンに早くから触れる機会を作っておいたほうがよいと言い換えてもよいのではないかというくらい、今後ブロックチェーンは非常に重要な技術基盤となる。
ここまで記載してきたブロックチェーンの特徴を簡単にまとめると、以下のポイントとなる。
・データの改ざんが非常に困難である
・取引の記録・履歴を消すことはできない
・管理者が不在の「自律分散システム」
この4つの特徴は、ぜひ覚えておいてもらいたい。
まとめ:web3とブロックチェーンの世界
専門家やベテランの方から見たら突っ込み所があるかもしれないが、大筋の考え方は合っているはずなので、web3初心者の方にはここに記載した内容くらいで理解しておけばオッケーだろう。