※上記リンクから該当箇所まで移動できます
NFT取引を始める際、多くの方が直面するのが「ガス代」という隠れたコストです。
NFTの取引において、ガス代は避けて通れない重要な要素です。しかも、
そんな見るたびにガス代が変わるのなら・・・、
この記事では、ガス代をリアルタイムで確認する方法をまずご紹介し、ガス代を節約するための実用的な方法、およびNFTとガス代の基本についても解説していきます。
この記事を読めば、ガス代の変動トレンドを理解できるようになり、賢くNFT取引を行うための知識が身につきます。
ガス代に関する疑問を解消し、NFT市場において余計な手数料を極力減らして取引きするためにも、ぜひ最後までご覧ください。
NFTは主にイーサリアムを扱うことが多いので、BitTrade(ビットトレード) がおすすめです。
:
ガス代をリアルタイムに確認する方法
NFT市場におけるガス代は、イーサリアムのネットワーク利用料として、取引のたびに必要となります。
ここから紹介するサイトでは、現在のガス代の単価や過去のトレンド、さらにはブロックチェーンの混雑状況に応じたガス代の変動をリアルタイムで把握することが可能です。
ガス代をリアルタイムで確認できるサイト
ガス代のリアルタイム情報は、「Ethereum Gas Price Chart」で確認することができます。
Ethereum Gas Price Chartの見方と特徴
こちらは直観的に見てもらえればわかるかと思いますが、横軸に時間、縦軸にガス代 としたシンプルなグラフとして表示されています。
主な特徴は以下のとおりです。
時系列を①24時間、➁7日、➂30日と変更できる
先ほど掲載したのは ①24時間表示 でしたが、以下に示すとおり ➁7日間、➂30日間でも表示できます。
このように時系列表示を変更すると、今の上昇が過去のトレンドから見てどれくらいのものなのか?がひと目でわかりますね。
この例でいうと、
- 最初に掲示した24時間表記の午前2時付近にある大きな山は、ここ1週間、30日間で見てもダントツに大きな山だった
- 30日間表示を見ると、ガス代が上昇トレンドで推移している
といったことがわかります。
こちらは同時期の「イーサリアム/円」の1週間のグラフです。
ガス代が急激に高騰したタイミングは、イーサリアムの価格が急上昇していたタイミングと合致するようです。
「最大」で2020年6月からのデータを表示できる
こちらは時系列を「最大」で表示したものです。
一番左のグラフにカーソルをあわせると、2020年6月20日のデータが表示されました。
これを見ると、真ん中あたりにある一番大きな縦棒は2022年5月頃のようです。
それ以前のガス代の推移と比較してみると、
これは、イーサリアムのネットワークにおいて2022年9月にMerge(マージ)と呼ばれる大きなアップデートがあったことに起因するようです。
このアップデートではガス代を大幅に削減する新たな仕組みが取り入れられたとのことで、これにより2022年9月以降のガス代が大きく下がった状態が続いています。
ここまで表示して確認することはほとんどないかと思いますが、このようなロングスパンでトレンドを追うことで、ガス代の大きな変化を掴むこともできます。
30分単位の粒度で見ることができる
こちらは24時間表示にして、グラフの一番ピークのところにカーソルをあてたときのスクリーンショットです。
赤枠の中には、2023年11月10日 00:30 と記載があるように、カーソルを移動させると、30分単位のガス代を見ることができます。
横軸の時系列は日本時間のJSTで表示されており、30分単位の粒度でほぼリアルタイムにガス代をチェックすることができます。
例えば、00:35 頃に画面表示を更新すると、00:30 のデータが反映されていました。
カラーモードを変更できる
ここまで掲載したグラフは「Simple」モードでしたが、その他に「Day/Night」「Rainbow」モードで表示できます。
Day/Nightモードは昼/夜にどれくらい変動したのかが視覚的にわかりやすいので使えそうですね。
Rainbowモードは7日間/30日間表示にしたほうが、時間帯を色で傾向を把握できやすいのではないかと思います。
ガス代を節約する方法
NFT取引におけるガス代は、イーサリアムのネットワーク利用料として必要なコストです。
このガス代は、ネットワークの混雑状況によって変動し、取引コストに大きな影響を与えます。
ここでは、OpenseaでNFTを取り扱うことをベースに、ガス代を節約するいくつかの方法をご紹介します。
📘NFTのマーケットプレイス「Opensea」についてはこちらの記事も合わせてご覧ください。
OpenSeaとは簡単に言うと何なのか? OpenSeaのアカウント作成・設定方法 OpenSeaに自分のメタマスクを接続するやり方※上記リンクから該当箇所まで移動できますRyupei[…]
ガス代が安い時間帯を狙う
イーサリアムのガス代は、ネットワークの使用量に応じて変動します。
特に、利用者が少ない時間帯はガス代が安くなる傾向にあります。
「Ethereum Gas Charts」のヒートマップを見ると、曜日と時間帯によるガス代の傾向が見て取れます(※先ほど紹介した「Ethereum Gas Price Chart」とは別のサイトです)。
色が濃い部分がガス代が高い時間帯、薄い部分はガス代が安い時間帯です。
今回キャプチャした時点での状況を見てみると、木曜深夜(金曜の午前0時~1時)にかなりガス代が高騰しており、木曜日から金曜の朝までが比較的色が濃い時間帯が続いているのがわかります。
先ほど掲載した「Ethereum Gas Price Chart」のグラフと照らし合わせて見ると、木曜深夜に大きくガス代が高騰していることがわかりますね。
一方で土曜日の午後や日曜日は薄い色の部分が多くなり、ガス代が安い時間帯であることがわかります。
ガス代が発生するタイミングにおいては、「Ethereum Gas Price Chart」や「Ethereum Gas Charts」にて、リアルタイムのガス代や時間帯によるトレンドを確認してからタイミングを見計らって取引することが節約への第一歩となります。
Metamaskでガス代の希望価格を設定する
ガス代の希望価格を自分で設定できる機能もあります。
OpenseaのNFTを購入するタイミングにおいて、Metamaskを通じてガス代の希望価格を自分で設定できるようになりました。
この機能を利用することで、トランザクション(処理)の優先度を調整することができ、安いタイミングを逃すことなくコストを抑えることも可能となります。
NFTを購入するタイミングのMetamaskの設定にて、下記の流れで「最大基本料金」「優先手数料」を手動で設定ができます。
ここで入力する手数料が高いほど、優先的に処理をしてくれることになります。
ただし、ガス代の「リアルタイムなトレンド」と「優先手数料」のバランスを見て設定しなければならないため、ガス代を安く抑えるという手法としては難易度は高いと言えるでしょう。
低速トランザクションでコストを抑える
ガス代はトランザクションの処理速度にも影響されます。
急いでいない取引の場合、低速トランザクションを選択することで、ガス代を節約することができます。
この方法は、特に大量のトランザクションを処理する必要がない場合や、時間に余裕がある場合に適しています。
NFTを購入するタイミングのMetamaskの設定にて、下記の流れで「低」「市場」「積極的」3つのオプションから、処理速度を選択することが出来るようになってます。
こちらはガスのオプションとして「積極的(優先的に購入したいとき)」を選んだ場合の画面キャプチャです。
1つ前で紹介した、「希望価格」を設定する方法は、具体的な手数料の額を入力する必要があり、設定するにはある程度の経験が必要な方法でした。
一方で、この方法では「低」「市場」「積極的」の3つのオプションから選べばよいだけです。
- 「低」:処理時間=30秒、ガス代を抑えたいときに
- 「市場」:処理時間=30秒未満、通常はこのステータス
- 「積極的」:処理時間=15秒未満、ガス代を高くして優先的に購入したいとき
「積極的」を選択すればより高い手数料が必要となりますが、すぐにNFTを購入したいなどの場合にはタイミングを逃さずにNFTを購入することができるでしょう。
:
これらの方法を活用もしくは組み合わせることで、NFT取引におけるガス代を効果的に節約し利益を最大化することに繋がります。
NFTはまだまだ新しい情報がどんどん出てくる世界ですので、常に最新の情報をチェックして賢く取引をしていきたいですね。
📘Web上のウォレット「メタマスク」については、こちらの記事も合わせてご覧ください。
なぜメタマスクが必要なのか? ウォレットの種類と機能について メタマスクの始め方・登録のやり方(PCブラウザ) メタマスクの始め方・登録のやり方(スマホアプリ) メタマスク使用時の注意点※上記[…]
:
NFTとガス代の基礎知識
NFT取引におけるガス代は、イーサリアムブロックチェーン上での取引に必要な手数料であり、取引の実行や確認を行うための「ネットワーク利用料」として機能します。
このガス代は、ブロックチェーンの混雑状況や取引の複雑さによって変動し、市場の需要と供給によって価格が決まります。
ここでは「ガス代」の基本について、おさらいをしていきましょう。
ガス代とは何か?
ガス代は、NFTも含め、ブロックチェーン上で取引などをおこなった際に発生するネットワーク手数料のことです。
つまりNFTやイーサリアムに限った話ではなく、ブロックチェーン上の取引きにかかる手数料ということになります。
NFTのマーケットプレイスである「Opensea」で取引する際には、暗号資産のイーサリアムを主に使いますが、他にもPolygonという暗号資産を使って取引きするNFTもあります。
ガス代は暗号資産(仮想通貨)のブロックチェーンごとに異なっており、
- イーサリアムチェーン:イーサリアム
- Polygonチェーン:MATIC
といった感じで、利用するブロックチェーンの基軸となる暗号資産を使うことになってます。
よって一般的に「NFTを購入する際にはガス代がかかる」と言われるということです。
このガス代は、NFTの取引きを行う際の各種処理の速度や実行に必要な計算資源の量に応じて変動します。
ガス代の単位は「Gwei」です。
>>BitTrade(ビットトレード)でイーサリアムをはじめる
ガス代はなぜ発生するのか?
NFTの場合を例にしますと、NFTの取引内容などをイーサリアムのブロックチェーンへ記録する際に、「マイナー」と呼ばれる人達に取引内容が間違いないかを検証してもらう仕組みになっています。
マイナーは、そのブロックチェーン上で行なわれた取引データに間違いがないかの計算処理を行う代わりに、計算した暗号資産を無償で手に入れることがでるという仕組みで働いてます。
ガス代は、その検証作業をおこなった「マイナー」に報酬として分配されるものです。
このようにブロックチェーン上の取引きの処理(トランザクション)の検証とその報酬となる「ガス代」という仕組みがあることは、ブロックチェーン上のセキュリティ面でも重要になっています。
例えば悪意のあるハッカーがイーサリアムのネットワークへ攻撃をしかけた場合にも「ガス代」がかかるため、セキュリティ面での抑止力にも繋がってます。
ガス代が発生するタイミング
ではガス代はどのようなタイミングのときに発生するのでしょうか?
OpenSeaで取引きを行った際のケースとして、以下に簡単にまとめます。
- 購入:0.002ETH~0.005ETH(1ETH=250,000円とすると500円~1,250円)
- 出品:無料(0円)
以前までは「出品」の際にもガス代が必要だったのですが、2022年6月以降の出品時のガス代は「無料(0円)」となりました(OpenSea側の要件変更によるもの)。
OpenSeaでNFT取引きをする際のガス代は、「購入時」のみ発生、「出品時」は無料(0円)です。
この「出品時は無料」は大きなインパクトがあり、初回出品時に高額なガス代が必要だった以前と比べ、クリエイターが自分の作品を市場に出しやすくなりました。
この変更により、NFT市場への参入障壁を大きく下げることになり、より多くのクリエイターにとっての機会拡大、NFTエコシステムの活性化に寄与したことになります。
>>BitTrade(ビットトレード)で無料口座開設をはじめる
ガス代の計算方法
OpenSeaにおけるガス代の計算は以下となります。
- Gwei:リアルタイムに変動する値。1Gwei=0.000000001ETH
- Gas Limit:ユーザーがトランザクション処理に対して消費するガスの最大量
計算方法については上記のとおりなのですが、
この計算方法の中身までは理解する必要はないかと思いますので、
ここだけ覚えておけば十分かと思います。
あとはNFTを購入する前に、最初に紹介した「Ethereum Gas Price Chart」でガス代のその時点の状況を確認すればよいでしょう。
:
📘NFTに関してはこちらのカテゴリに様々な記事を掲載してますので、合わせてご覧ください。
https://kosodate-enjoy.com/category/nft/
:
まとめ:ガス代のリアルタイム確認
本記事では、
- ガス代のリアルタイムな確認方法
- ガス代を節約するコツ
- ガス代の基礎知識
について詳しく解説してきました。
ガス代のリアルタイム確認は、NFTの取引を行う上では不可欠です。
NFTマーケットプレイスであるOpenSeaでの取引においては、ガス代が直接的なコストに影響を及ぼし、販売や転売時の利益にも大きく関わってきます。
ガス代を節約するためには、
- リアルタイムでガス代を確認できるサイトを利用すること
- イーサリアムのガス代が比較的安い時間帯を狙うこと
が有効です。
このように、NFT取引におけるガス代を理解し、適切に管理することで、より効率的かつ経済的な取引が可能になります。