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2023年1月にこの記事を書いているのだが、ここ最近は「ChatGPT」の凄さに驚くばかりの日々を過ごしている。
とにかく使ってみればわかると思うが、可能性に満ち溢れたツールであり、この「ChatGPT」が登場したという2022年11月はAIと人間が共創していくという意味で、大きなターニングポイントになるのではないだろうか。
そんな意味でも「ChatGPT」を今すぐ使ってみて、どんなことができるのかをまず体感してみて欲しい。
という訳で、今回の記事では「ChatGPT」の何が凄いのか?をテーマにいろいろ書いてみようと思う。
記載する内容はAIの専門家でも何でもないごく普通の会社員の視点から、実際に使ってみて感じたことなどが中心となっている点だけ予め認識してもらいたい。
「ChatGPT」とは?
「ChatGPT」はAIの研究組織である「OpenAI」というところが開発した自然言語で対話に特化したAIツールである。
2023年11月にリリースされた直後から世界中で大きな反響があり、日本でも大きな話題となっている(2023年1月時点)。
「Chat」とは普段使っているいわゆる「チャット」であり、「GPT」とはこのツールに適用されている言語モデルの名前のようだ。
Chatと名前がついているとおり、AIと自然な会話でチャットができるようなツールとなっており、我々がAIと会話するために入力する質問や依頼などの文(プロンプト)の内容や文脈を理解して、人間と話すような文章が生成される。
これまでも、銀行や保険会社・証券会社などで「チャットボット」が設置されていて、入力した質問やカテゴリに関しての関連する回答が返ってくる画面を見たことがあるかと思うが、それとは全くレベルが異なるツールとなっている。
ChatGPTの何が凄いのか? 具体的に見ていこう。
「ChatGPT」の何が凄いのか?
ChatGPTの何が凄いのか?
この質問をそのままChatGPTに聞いてみた。
プロンプト(ChatGPTへの依頼や質問を入力する文)は
と入力してみた。回答は以下のとおり。
30秒ほどで10個の「凄いところ」を回答してくれた。
AIの専門家でも何でもないので、素人の感覚的な感想なども踏まえてになってしまうが、それぞれの「凄いところ」について、個人的な見解も含めて以下に1つ1つ解説していこうと思う。
言語理解能力
「ChatGPTは自然言語を理解して回答することができます。」
自然言語とは日常的に人間が使う話し言葉や書き言葉のこと。
我々が普通にコミュニケーションで使っている言葉が「自然言語」であり、対義語としては、人為的に作られた「人工言語」や「プログラミング言語」などがある。
自然言語を理解して回答することができるということは、日常的に人間が使う言葉を、ChatGPTが正しく解析し内容を把握・理解してから回答することが出来るということ。
この点についてはAIにとっては出来て当たり前のことなのかもしれないが、「人間と対話しているようなレベル」のツールとしてはこれまでにないレベルで仕上がっているのがChatGPTではないだろうか。
チャットにおける会話の内容や質問の意図・文脈などを理解して、ChatGPTは自然な話し言葉で回答を返してくれる。
これまでに登場した「チャットボット」とは全く異なるレベルで会話ができるのである。
この凄いところは、文章で書くよりも実際に使って体感してみて欲しい。
多言語対応
「ChatGPTは複数の言語を扱えます。」
これは少し前であれば凄いことだったが、今では「Google翻訳」もあれば「DeepL翻訳」などの高性能な翻訳ツールが出てきているので、普通のことになってしまっている感覚もある。
「日本語」対応しているのがとてもありがたいのだが、驚くほどに流暢な日本語で返答を返してくる。
元々は英語のツールなので、日本語で聞いてもたまに英語で返答してくるときもあるが、そんなときにも「日本語でお願いします」と入力すれば、きっちり日本語で返してくれる。
大量のトレーニングデータ
「OpenAIはChatGPTに大量のテキストデータを使用してトレーニングしました。」
AIなので「学習」をしないといけないのは理解はしているけども、物凄いトレーニングをしてきたということなのだろう。
但し覚えておかなければならないのは、ChatGPTの頭の中は2021年までのデータが入っているということ。
つまり、2022年の学習ができてないので、2022年以降のことは何も知らないということである。
例えば、「今日の天気は?」と聞いても、
「申し訳ございませんが、私は予報を提供することができません。あなたが在住する地域の天気予報をご確認ください。」
と返ってくる。
また、2023年2月2日時点で「日本の今の総理大臣は?」と聞くと、
「2023年2月2日現在、日本の総理大臣は菅義偉さんです。」
という返答になる。
今後どのタイミングで2022年の出来事などに関する学習が行われるのかはわからないが、2023年2月時点ではこのような状況になっている。
学習してない期間のデータもAI自ら検索してその結果を返すというツールで出てきているようではあるが、「ChatGPT」は2021年までのデータで動いていることは理解しておこう。
柔軟な回答能力
「ChatGPTは質問に対して柔軟な回答を生成することができます。」
これまでの「チャットボット」と決定的に違うのが、この点ではないだろうか。
こちらの言いたいことをちゃんと理解して、まるで人とチャットしているかのような回答を返してくれるということである。
例えば、ある銀行のチャットボットに、今回と同じような質問「〇〇銀行の凄いところを10個教えてください」と入力したところで、返ってくる回答が見つからなかったり、銀行の紹介ページのURLが表示されたりとか、それ程度だろう。
チャットボットに予め用意された回答しか返ってくることはないので、会話というよりもFAQ的なものだったかと思う。
それと比べてChatGPTは、今回の質問に対して見事な10個の凄いところを回答してくれた。
もちろんChatGPTに関して聞いたから答えられたという訳ではなく、たとえば、同じく「凄いところを10個教えてくださいシリーズ」として、
と質問しても、同じように10個の「凄いところ」を回答してくれた。
これだけ見ても、ChatGPTの凄さがわかってくれるだろう。
このように、チャットボットの準備された回答とは異なり、柔軟に回答を出してくれる。
知識の多様性
「ChatGPTは多種多様なトピックについての知識を持っています。」
大量のトレーニングをしてきたとChatGPT自身も話していることから、膨大なデータを学習してきたはずである。
まだ使い始めて間もないが、2022年以降のデータに関する質問以外は、ほぼ何らかのそれなりの回答を出してきている。
逆にChatGPTに「ChatGPTが答えられないものは何ですか?」と聞いてみると、以下のような回答があった。
ChatGPTを使う際には、上記のことを踏まえて「プロンプト」を作成する必要があることは覚えておこう。
回答の一貫性
「ChatGPTは同じトピックについての質問に対して一貫性のある回答を生成することができます。」
この点についてはChatGPTにもう少し詳しく、以下のように聞いてみた。
こんな感じの回答が返ってきた。
この回答が納得できるものかどうかは別として、このように一度回答した内容に対して、更に詳しく回答してくれたりもする。
高速な回答
「ChatGPTは高速な回答を生成することができます。」
どこからが高速な回答なのかがわからないが、人間が考えてタイピングするより明らかにChatGPTの回答のほうが早い。
現在世界中でChatGPTを使う人が多くなり、多少レスポンスが重いときもあるが、それでも30秒もすれば何らかの回答を出してくる。
その回答の精度については、人間で判断しなければならないが、それでも今回の質問のように「10個提案して」という内容については、ChatGPTが出してきた回答を参考に人間がブラッシュアップすればよい。
また、ChatGPTが回答を作っている間の時間、人間は別のことをできる。
ChatGPTに指示を出しておいて、回答を作ってくれている間にコーヒーを淹れるなんてこともできるのだ。
時間を効率的に使うことができるし、人間しかできない仕事に集中できるようになる。
対話モデル
「ChatGPTは対話の一連の流れを理解して回答することができます。」
ChatGPTを使ってみて個人的にはこの点が特に凄いと感じたところ。
人間と会話しているかのようなやりとりができるとしてここまで凄い点を書いてきたが、更に「一連の会話の流れを理解してやりとりできる」のがホント凄いと思う。
要はChatGPTと会話をはじめてからの質問と回答の内容も把握して会話ができるという点。
こちらが入力した内容を覚えており(過去の会話を記憶できる)、その内容をベースにして回答を作ってくれたりもする。
人と人の会話の中では「それ」「あれ」が出てくることが多いが、ChatGPTにこれまでの会話をうまく参照させるような質問を出せば、同じように「それ」とか「あれ」を使って会話が通じることもある。
少し話がそれてしまうかもしれないが、ChatGPTにより複雑な回答をさせるためには、使う側の「プロンプト(会話するために入力する質問や依頼の内容)」の書き方を工夫する必要がある。
質問の仕方を工夫すると、ChatGPTによる回答の内容や質が変わることから、
「プロンプトにどんな内容を書くか?」
によってChatGPTの能力発揮度合いも変わってくると言ってもよいだろう。
プロンプトには、回答して欲しいことを単純に「質問する」だけでなく、ChatGPTにまず記憶・学習してもらった上で「質問する」と、新たなタイプの回答を出してくれるらしい。
例えばプロンプトに例題と回答例を提示してから質問すると、その例題と回答パターンに従って回答を返すことが知られている。
ChatGPTの能力を引き出すのは、人の「質問力」になるのかもしれない。
このプロンプトに記載する質問を工夫することを、「プロンプト・エンジニアリング」と呼ぶ。
今後、ChatGPTに代表される「AI」の能力を引き出すための「プロンプト・エンジニアリング」のスキルが注目されるのではないだろうか。
適切なトーン
「ChatGPTは回答のトーンを適切に選択することができます。」
ここで言われている「回答のトーン」について、少しイメージがつかなかったので、再度ChatGPTに聞いてみた。
要は「質問のトーン」に合わせて「回答のトーン」も合わせることが出来るということだろうか。
「質問のトーンに応じて正式であるべきものか、軽いものか、丁寧なものかなど、適切なトーンを選択することができます」
と記載があるので、カジュアルな会話のようなトーンや丁寧に話をするトーンなどを使い分けることができるということであろう。
感情的なトーンを選択することができるとも回答している。
例が適切かどうかわからないが、以下のようなスイミングに行ったときのごく普通の日記を、友達に話をするトーンに変えてもらうことができた。
回答のトーンを適切に選択することができる というのがこういうことを意味しているのかは定かではないが、まあこんなことも出来るということである。
回答の信頼性
「ChatGPTは正確かつ信頼性の高い回答を生成することができます。」
ここはちょっと疑わしい部分もある。
様々なジャンルにおいてもっともらしい回答を自信を持ってだしてくれるが、中には信憑性のないことも含まれる。
これは質問する内容によって異なってくる部分ではある。
多くの質問については、当たり障りのない一般的でもっともらしい回答を出してくれる場合が多いのだが、中には「とんでもない嘘の情報が含まれることがある」という点は認識しておいたほうがよいだろう。
しかもその嘘の情報を堂々と言い切るような回答が出てくるときがあるので、ChatGPTの回答を全て鵜吞みにすることは禁物だ。
このトピックにもなっている「回答の信頼性」について回答してくれているが、まだまだ信頼性がないケースが多い状況であっても「ChatGPTは正確かつ信頼性の高い回答を生成することができます。」と堂々と回答している。
まだまだChatGPTの全てを信頼できない状況なので、その信頼性はChatGPTの使い手に委ねられている。
何でも回答してくれるChatGPT。
あらゆるタイプの「宿題」も解いてくれるということで、それが一部では問題にもなっているようだ。
アメリカでは高校生や大学生が「小論文」や「数学」「物理」などの宿題をChatGPTにやってもらい提出することが多発して大きな問題になっているらしい。
それだけ柔軟な回答ができるということであるが、完璧ではないという前提で使うことが必要だ。
試しに子供の宿題の問題をそのまま入力してみて欲しい。
それなりの回答が返ってくることが多いが、中には堂々と間違えてた回答をしてくることもある。
まとめ:「ChatGPT」の凄いところ
今回は「ChatGPT」の何が凄いのかというところを多くの方に知ってもらいために、ChatGPT自身にこの質問を投げてみた。
ChatGPTが回答してくれた10個の凄さについて、感覚的なものも踏まえ「凄い」と共感した部分や、一部のまだまだ怪しい部分もあるといった内容を、ざっくりと理解できたのではないだろうか。
はじめてこのツールを使ったときの驚き・感動が大きかったのではないかと思うが、これからの時代は間違いなくAIを使いこなしていく側に立っていくことが重要となる。
・AIに仕事を奪われるというよりも、AIを活用して自分のビジネスを如何にスケールさせていくか?
まずはChatGPTをいろいろ触ってみて、ChatGPTの可能性を大いに感じてもらいたい。